ボーナスが嫌いな労働者はいません。

労働者の中にはボーナスが支払われる事を前提に生活設計している者も多く、多くの人が “ボーナス”
という言葉に強い魅力を感じています。

一方で、経営側目線でボーナスについて考えたことがある人はどのくらいいるでしょうか。

この記事では海外FX業界における入金ボーナス実施業者の実態について明らかにしています。

海外FXの入金ボーナスとは

海外FX業界では、顧客の入金に対してボーナスを提供する “入金ボーナス” と呼ばれるサービスを提供している業者が多く存在します。

入金ボーナスとは、入金額にプラスαとして一定の割合をボーナスとして追加するものです。

ボーナスは証拠金の一部として機能し、端的に言えば、少ない資金で多くの取引ができるようになります。

海外FXユーザーの多くは資金効率が高いサービスを好む傾向があり、ボーナスを実施するFX会社には多くの顧客が集まります。

これはユーザの大半が資産の乏しい労働者であり、“ボーナス” という言葉に弱い存在であることに起因します。

入金ボーナスの罠

入金ボーナスはレバレッジとは別に資金効率を上げる内容になりますが、大抵の場合多くの規約が存在します。

ユーザーに不利な点として主に以下の2点が挙げられます。

  1. 出金条件が厳しい

    多くの場合、入金ボーナスは出金するには一定の条件を満たす必要があります。その条件は、一定の取引量を達成したり、一定期間の内にボーナス額の何倍もの利益を上げることなどが挙げられます。条件を満たさない場合、ボーナスは取り消されたり、口座全体が凍結される可能性があります。
  2. トレードの義務

    入金ボーナスを受け取った場合、その金額に相当する取引量をこなすことが求められることがあります。つまり、ボーナスを受け取ったら、ある程度の取引を強制的に行わなければならなくなります。また、ボーナス条件を満たすために、無理な取引を行って損失を被る可能性もあります。

このような提示条件を満たさなければ出金拒否もしくは利益の取り消しが行われる口実を業者に与えることになります。

資金効率を高めるだけであれば、ハイレバレッジで必要十分です。
継続した利益を考えるのであれば100倍を超えるレバレッジは過剰です。

入金ボーナスの優位性

上記の通り、基本的に入金ボーナスは危険な存在ですが、ユーザーにとって優位性になり得る要素が一つ存在します。

それは、「クッションのある入金ボーナス」です。

一部界隈ではボーナスを有用証拠金と同じように扱える場合「クッションがある」と表現され、ボーナスを必要証拠金として扱えるが有用証拠金として扱えない場合は「クッションがない」と表現されます。

この違いは大きな差です。

前者は両建てすることでボーナス額を利益化することが可能ですが、後者は利益化できません。

クッションのある入金ボーナスを実施する業者は、この両建て行為を禁止事項として規約に盛り込んでいる場合が殆どであり、あらかじめ用意しているイチャモンの付け所です。

このイチャモンにより、実際に両建て行為を行っているかいないかに関係なく利益が剥奪された話は枚挙にいとまがありません。

この方法で実際に利益を出せるかはユーザーの工夫と業者のさじ加減次第です。

運営体力があり、ボーナス実施による顧客獲得で得られるリターンのほうが大きいと判断されれば利益として認められるかもしれません。

サーバー等のランニングコストをケチるような経営体力のない新興業者ではまず利益化できないと考えてよいです。

クッションボーナス=B-Book

クッションボーナスがあるFX業者は明確にB-Bookです。

ユーザーが世界中に存在するオフショアFXでは、ユーザーが証拠金を超える損失を出しても資金を回収できません。

そのためA-Book業者のマージンコールやストップアウト設定の維持率は高い場合が多く、B-Book業者の設定は低い傾向にあります。

クッションのあるボーナス付与はストップアウト設定がマイナスになっているのと同義であるため、A-Book運営では絶対に採用できないものです。

クッションのないボーナスはメリットなし

クッションのないボーナスは、単に資金効率を上げるだけの効果しかありません。
つまり、更にハイレバになっただけです。

ただでさえハイレバである海外FX業界において、新たに縛りのある規約を結んでまでレバレッジを高める必要性は全くありません。

入金ボーナスはチキンレース

上記の通り入金ボーナスは条件次第で優位性が存在するため、これらを理解した上で参加するユーザーが跡を絶ちません。

しかしB-Bookはポンジスキームの要素があるため、業者も含めた参加者全員がチキンレースを行っているようなものです。

参加者が勝つためには敗者が必要であり、ルールは運営が決定し、もし運営が敗者になった場合は参加者全員が損をします。

どこでブレーキをかけるかは個々に委ねられますが、賢者はそもそも参加しません。

もしかしたら一番美味しいのは、貧者を煽りボーナス業者を紹介してIBリターンを貪る者かもしれません。
被害を拡大させる存在であり無知または無責任な人が多い印象です。

まとめ

この記事は4月中旬に書かれたものです。
ゴールデンウィークを控え、日本人をターゲットとする海外FX業者がボーナス商戦を加速させています。

わりと有名な体力のある会社であればワンチャンあるかもしれないですし、せっかくのGWを惨めに過ごすことになるかもしれません。

オフショアFX界のボーナスに関しては、どの金融規制でも制約がありません。
完全な自己責任の世界です。

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