国内FXと比較して、海外FXには危険がたくさんあります。
その中でも一番のリスクは、業者がまともな運営をしているかどうかです。

情報収集のためネットで検索する方が多いと思いますが、ほとんどのサイトは見識が狭いもしくは悪質なアフィリエイターが作っているため、業者リスクは過小評価で記載しています。

これを鵜呑みにすると、最悪の場合出金拒否や持ち逃げされることになります。
自分は大丈夫!って思うように人間はできていますが、被害に関する数字を見ると増加の一途を辿っていることがわかります。

国民生活センターによれば、FXに関する相談は年々増加し、19年度が751件、20年度は1585件、21年度は3026件。22年度も23年3月6日までに2071件寄せられています。

金融庁は問題業者には警告書を送り社名を公表していますが、雨後の筍のように新興業者が出現し、アフィリエイターを使ったり各種ボーナスをちらつかせて客を集めています。

国際金融詐欺は立件が難しく、金融庁は警告をするのが精一杯と言った状況です。
警察がどうにもできないトラブル発生時に仕方なく頼る存在といえば、そう、ヤクザです。

この記事ではWikiFXの任侠ヤクザっぷりと、適切な距離感を説明します。

WikiFXとは

WikiFXは、主にFX業者の情報や評価を提供するウェブサイトです。

おいしいごはんのお店を探すときに食べログやGoogleMAPを使うように、一番信用できるのはユーザー評価です。

古参海外FX勢は評価サイトであるFPA(ForexPeaceArmy)のユーザー投稿をチェックしてきましたが、wikiFXはFPAを超える勢いで急成長しています。

ユーザーは、WikiFX上でFX業者を検索し、詳細な情報や評価を確認することができます。
特徴としては、以下の点が挙げられます。

  1. FX業者の情報提供:WikiFXは、世界中のFX業者に関する情報を提供しています。FX業者の種類やサービス、取引条件、規制状況などを確認することができます。
  2. FX業者の評価:WikiFXは、ユーザーからの評価を基に、FX業者の信頼性や評判を評価しています。ユーザーからの評価は、取引条件やサポート体制、出金スピードなどの項目を評価する形式になっています。
  3. 詐欺被害の報告:WikiFXでは、ユーザーからの詐欺被害報告を受け付けています。報告内容は、他のユーザーに対して詐欺被害を未然に防ぐために役立ちます。
  4. 有料会員制度:WikiFXには、有料会員制度があります。有料会員は、より詳細なFX業者の情報や分析レポートを閲覧することができます。

詐欺被害の報告はWikiFXが仲裁として業者に意見を提出し、解決できたかどうかまでがコンテンツ化されています。

運営と前身サイトについて

Wikifxの運営会社は、香港に本社を置くWIKIFX HOLDING COMPANY LIMITEDです。

Wikifxは多くの言語に対応しているだけでなく、中国、インド、日本、アメリカ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、マレーシア、インドネシア、シンガポールなど、世界中の多くの地域で事業を展開しています。

HPを見る限りグローバルに展開する優良企業の印象がありますが、実態はヤクザに近いものがあります。

前身であるFXeyeというサイトは中小規模のFX業者をターゲットにFX業者の評判を落とす虚偽のコンテンツを掲載し、掲載コンテンツの修正をする為に広告費を要求する恐喝ビジネスという側面が強いもので、広告費さえ貰えばゴミ業者にも高評価をつけていました。

FXeyeは訴訟経験が2件あり、1件は名誉棄損で損害賠償命令が下されています。また、裁判所から危険な企業として行政処分を受けています。

WikiFXの収入源

WikiFXの収入源は以下の3つです。

  1. 広告収入:WikiFXは、FX業者から広告収入を得ています。FX業者は、自社の情報をWikiFXに掲載することで、新規顧客を獲得することができます。
  2. 有料会員制度:WikiFXは、有料会員制度を導入しており、有料会員はより詳細なFX業者の情報や分析レポートを閲覧することができます。
  3. 提携プログラム:WikiFXは、FX業者と提携し、リファラルプログラムを提供しています。このプログラムに参加したFXトレーダーが新規口座を開設することで、紹介者であるWikiFXはリベートを得ることができます。

多言語対応によって多くの口コミを集め、詐欺被害の仲裁をコンテンツ化することでブランド力をつけ、それを活かすことでうまく収益に結びつけている印象があります。

WikiFXの任侠ぶったヤクザ性

WikiFXはたびたびFX会社の評価が不正確であると指摘されます。

日本では過去に食べログで評価の重み付けが問題になったことがありましたが、WikiFXの評価の不透明性は食べログの比ではありません。
そもそも、ユーザーがレーティング評価できるフォームが存在しません。

WikiFXが独断でレーティングしているのは明らかで、評価には不正確さ及び不誠実さが加味されています。

その原因は、損得によって態度を変える現金な運営方針です。

WikiFXは多くのFX業者に広告を求た上でレーティングをし、コンテンツである「詐欺被害の報告」の仲介は広告企業が優先されています。

広告企業側からすると、被害報告のあった案件のみを解決すれば優良業者に見えるわけなので、win-winと言えます。

結果として、広告費を支払ったFX会社はたとえB-Book運営で出金拒否をしても評価レートは下がらず、支払わなかったFX業者は不当に低い評価をされるという構造になっています。

そのため、知識のある方が見ると業者レーティングはおかしなことになっていて、、

例えば、絶対に広告料を払わないであろう最速マッチングエンジンのLMAXが5.83点にもかかわらず、出金遅延や拒否が数多く発生しているGEMFOREXが7.44点だったりします。

このようなレーティング方針はGemforexによる被害が拡大した原因の一つと言っても過言ではないでしょう。
おそらく、今後もこのようなことは発生します。

任侠道のように、弱きを助け強きを挫く側面を持ちながらも、お上には逆らわず、弱いものから搾取する立ち回りはヤクザそのものです。

WikiFXとの上手な付き合い方

WikiFXにはうさんくさい面が多々ありながらも、駆け込み寺としての価値は高いといえます。

「詐欺被害の報告」はコンテンツとして止めることはできないので、ユーザーとしてはトラブル改善のために被害報告を書き込んだほうが解決される可能性が高くなりますし、被害報告は評価レートよりも実態を表しています。

以上のことから、レーティングはあまり参考にならないことを理解した上で利用すべきでしょう。

一定の情報リテラシーを持った上で見るのであれば、WikiFXは面白いサイトです。
国際ロマンス詐欺の被害報告なんかは、リアルな哀愁が漂い人間讃歌の味わい深さがあります。

少なくともそのへんの、自称プロの海外FX比較アフィサイトより何倍も参考になるため、業者選択の際には一度は目を通すべきだと思います。